日帰り登山とツーリング：西穂高岳

ツーリングと登山、二つの願いを叶える一石二鳥な旅が始まります。
夜の11時に多賀SAで店主と待ち合わせて、ひるがの高原SAまでひとっ走り。
店主の事前調査済みで、寝床確保と荷物置き場もバッチリです。
迷惑をかけないように、開店前には撤収。

懐かしいですがあの頃とは寝袋のグレードが違います。
死体袋のごとく爆睡しているところを激写されました。
 
新穂高ロープウェイの乗り場まで、早朝ツーリングを堪能して気分を盛り上げ
駐車場でバイク300円という事実にぶち当たりました。
ちなみにバイク置場は屋根無しで、路面はアスファルトですがスタンドめり込みます。
夏場は要注意。



停めてるバイクが見えますね。
天気もいいのでやる気がみなぎってきます。

観光の方は展望台へ。
我々は先を急ぐので展望台には目もくれず、クライムオン。

ちゃんと登山届けを提出です。
生きて帰れますように願を掛けます。
 
西穂山荘までは山間ルートをひたすら登ります。
景観は望めないので、単調でありますが急勾配もそこそこあるので体力を消耗していきます。
正直、「長いな山荘まだかな」とずっと思ってました。

腕時計を忘れる失態を犯した私は、タイムスケジュールを店主に任せることにしました。
ちゃんとリストにしてチェックしないと、山では死活問題です。
山荘からは大きな石の登りが続き、樹木は背が低くなるので視界が開けて別世界。
ただ、石がでかいので大股歩きになり太ももにきます。

どんどん高度が上がっていくと、呼吸に少し変化がきて酸素が薄いのかなと気づきます。
それにヘリコプターが自分より低く飛んでいるのは初めての経験。
何を探しているのか行ったり来たり、随分長く飛んでいました。

だんだんガスが出てきてますが、急ごうにもペースは一定を保つしかありません。
急いでペースを崩すと、おそらく足が限界になるでしょう。
もうここまで来ると森林限界ですか。岩ばかりが目立ちます。

独標まで到着。2701m。
笑えてますが、ここから先はどうも雰囲気が違うなと、ちょっと汗出てます。
初心者はここまでと言うのは、その通りですね。



岩から岩の連続。足場は一足分のところも多く、慎重に進みます。
ヘルメット装着で身の危険を守ることに。

まだ余裕あるね。下見たら怖いんですけどね。

ピラミッドピーク。
どこが西穂山頂か全然分かりませんが、ひたすら行くしかない。
ここで行くか戻るか、少し思案しましたが、行けるとこまで行ってみようということに。

すでに膝上の筋肉がつってきて、プルプル。
もっとトレーニングしとけば良かったというのは後の祭りです
どうしても休憩が増えて、前に進めない。
岩場は佳境を迎えてるのか、どんどん危険な感じになっております。

時折ガスが晴れたりするもんだから、山頂の景色を期待してどんどん進んでしまう。
でもガスが出てくると、焦ってきてしまう。

ガスがかかってますが、何とか山頂に辿り着けました。
標高2909ｍ西穂高岳山頂です。
しばし、放心状態でしたが達成感満載でした。
ジャンダルムや奥穂高は全く見えなかったけど、店主と二人で登ってきて楽しかったです。

帰りの事は考えたくなかったけど、降りなければなりません。

ガスは本格的に雲の中になり、雨がポツポツと降り始め
いつカッパを着るかということばかり考えてました。
でも遂に本降りになり、カッパを着ることに。
ライダーの私は、カッパは勿論バイクと兼用、装備は一石二鳥が一番です。
ホントはGTXなレインウェアが欲しかったけど、全く予算が無かったから
どうせカッパ着ることないし、と鷹をくくってただけでございます。

下山中はずっと雨でした、店主にストックを片方貸してもらい何とか歩き続けれました。

ロープウェイを使って下山すると雨に濡れたバイクが待っていたのです。当たり前。
そう、我々はここからツーリングを満喫して帰るのです。

走り始めると豪雨になりました。大雨警報出てたらしいです・・・。

でも平湯温泉でひらゆの森に着いて、ギリギリ迷惑にならない程度に床を濡らしながら受付して
温泉に浸かった瞬間の気分と言ったらもう天国でしたよ(ToT)/

平湯からは腹をくくって雨中駆け始め、境界線が見えるぐらい雨と晴れの境目を通り抜け
一体あの大雨は何やってんと文句をたれながら、家に帰りつくことができました。

山の課題はたくさんあったけど、念願叶って北アルプスの一つを登ることができて
山を降りてからも達成感でしばらくボーっとしてました。

目標を持って成し遂げることができたけど、助けてくれた家族と店主に感謝です。
次はどこに登りますかね。